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ワークショップ

4月18日から22日にかけて南ドイツのAichstetten(アイヒシュテッテン)に行ってきました。午前中は雪が降ったかと思うと、午後には日が差して春の様子。標高600m、気候がケルンとは全然違います。宿泊先のご主人は「この辺りは1年の内の9ヶ月が冬で、3ヶ月は寒いんだ」と笑いながら話してました。

ケルンから特急で5時間かけて来た目的はKREMER-PIGMENTが主催するワークショップに参加すること。ドイツの有名なクレマー・ピグメント社は絵画や外壁塗料用の絵具材料や修復材料の製造会社です。品質の確かさと豊富さでは定評があり、私自身は絵の具を手練りするわけでもないですが、それでも白亜や膠などはクレマー社のものを使っており、憧れのメーカーさんでした。

ワークショップは初心者向けの顔料についての講座で、水彩絵具、油絵具、アクリル絵具をピグメント(顔料)から手練りするという内容。私は水彩絵具と油絵具のコースに参加。各コース16人までで、講師が二人付いて絵の具の歴史や顔料の扱い方、展色剤の種類などを説明した上で実践。なかなか一回では聞き取れる内容ではなかったけど、気軽に質問できる雰囲気だったし、内容をまとめた冊子も配布してくれたり、なんとか乗り切りました。やっぱり興味のあることは、ドイツ語でも理解しやすいし、集中力も長続きします。

説明の後、思い思いの色を選んで実践。選んだ顔料によって練りやすかったり、練りにくかったり。その都度、講師の方が「あ〜、その顔料選んだの。その色はちょっと癖があってね…」と対応を説明。あくまでも経験で違いを学んで欲しいみたいで、場当たり的にいろんなことに対応していきます。知識と経験に自信があるからできること。

手練りで絵具を作ったことももちろんですが、それ以上に個人的にはリンシードオイルの性質について改めて理解できたことと、私のやり方の調合油の場合どのリンシードが適切かなど、私が迷っていることについて的確なアドバイスがもらえたことが大収穫でした。白亜地の地塗りや、筆の扱い、ちょっと気になっていたことを全部質問できて、これからいろいろ試して改良していくポイントが明確になりました。

それに担当者の方の博識にも感動しました。私がどういう仕上がりを作りたいかを聞いてくれた上で、だったらこのバルサムを使ってみたら、とか。そういうことまではなかなか普通の画材屋さんでは的確なアドバイスはもらえません。「分からないことは何でもメールで問い合わせてくれたらいいのよ〜」というありがたい言葉。質問するごとに的確にバッサバッサと答えてくれた時には、ここまで来て良かった〜と心底思いました。そしてドイツ語を勉強して来て良かったな〜。

お店にずらっと並ぶ顔料たち。工場見学もさせてもらい、お昼ご飯はみんなで一緒に食べて。創設者であるドクター・クレマー氏の人柄そのものといっていいくらい、穏やかであたたかい雰囲気。スタッフのかたたちも皆さんとても親切で楽しそうに働いている姿が印象的でした。

何もかもを一度に変えることはできませんが、まずは応用できることから自分の制作に取り入れて行きたいと思います!

2017-04-26 | Posted in blogComments Closed