制作

アトリエ完成

2017年も気がつけば2月。1月は生活リズムがガラッと変わり、目の前のことをこなすだけで一ヶ月が過ぎてしまいました。一つ上のレベルのドイツ語のコースが始まり週4日は学校に行き、13時に授業が終わるとアトリエに直行。グラフィックデザインの仕事の締め切りも重なり、ドイツ語の宿題もあり、さらに頼まれごとや友だちのアートプロジェクトのコーディネートの手伝いもお節介なことに手を出してしまい、あれやこれやで家に帰るとクタクタという日々。日本にいた時とだんだん同じ状態になってきました。


そんな中、11月に入ってから3ヶ月経ち、アトリエがほぼ整いました。10月末にペンキ塗りから始めて、何もないところからどうやって棚や机を揃えようかと思っていましたが、棚も机もイーゼルもすべて友人から譲り受けて、気がついたら一通り揃っていました。本当にいろんな人が力を貸してくれて、感謝感謝です。この写真に写っている家具類はすべて、いただきもの。

借りた当初は何もなく、仲間と一緒にペンキ塗りからスタート。

それが、棚も流しも付いて居心地の良い空間に。

言葉の問題もあり不安だった共同アトリエも、優しい仲間に出会えて本当にラッキーです。今は3人のドイツ人と一緒に借りていますが、私のたどたどしいドイツ語をいつもきちんと聞いてくれ、話し合いの時も私の意見もかならず確認してくれます。今の自分には彼らとの会話の中で学ぶことも多々あり、ドイツ人アーティストの作業の仕方や考え方に触れることができるのもありがたいです。そして彼らも私の作業に興味津々。

思いがけず8月にケルンから25km離れたBurscheidという街で個展をすることになり、環境も整ったので個展に向けて制作をようやく開始できます。これからアトリエでどんどん絵を描くので、いい汚れ方をさせていきたいものです。

2017-02-11 | Posted in blog, 制作Comments Closed 

 

アトリエ

アトリエを契約しました!

ドイツに来てから一番にしたことはアトリエ探し。地元のケルンっ子のアーティストにとっても難しいアトリエ探しですが、動き始めてから5ヶ月、なんとか予算内で希望の広さのアトリエに出会う事ができました。

*ケルン市のアトリエの公募に申し込む
*誰かと知り合うたびにアトリエを探していると言い続ける
*画材屋さんの掲示板を見て回る
*情報が回ってきたら全部問い合わせる

というような、自分にできることは全部やったんですが、最終的にケルン市の公募に通り、市営のアトリエに入る事ができました。市の公募に通ると市がアトリエを紹介してくれます。そこで条件が折り合えば、家賃の一部と物件契約の際の補償金を市が負担してくれという、ちょっとしたスポンサーシップです(5年間)。

img_1245
今回、市が紹介してくれたのはQuatier am Hafenというライン川の右側にある大きな建物で、工場跡地を所有者がアトリエとして改築。その一部をケルン市が借り上げていますが、個人で直接借りているアーティストもいて、展示スペースやダンサーのためのスタジオなどもあります。もう5年前になりますが「出会いのアート」で一緒に展示をしたHeri Gahblerさんもここにアトリエを構えています。

最初は個室を希望していたのですが、現状個室には空きがなく150㎡の大きな部屋が空いていると。よっぽど迷いましたが、個室というこだわりを捨てることに。一人ではとても借りられないから誰かとシェアできないかと市の担当者に伝えると、同じような希望者を紹介してくれて話が前に進みました。

img_2333-1

2階建になっている私たちのアトリエ。私は2階の半分、約40㎡のスペースを借りる事に。一緒に借りる仲間は3人のドイツ人。私より10歳くらい若いながらも、着実にキャリアを積み上げているアーティストたち。直接会ったり何度もメールのやり取りをして、お互いの条件の落ち着くところまで話がまとまって、ようやく契約。共同アトリエの交渉の中で金銭面以上に「このメンバーとならやっていけるな」とお互いが感じられた事が一番大きかったです。

彼らとの共同アトリエの中で、若いアーティストの考え方や作業の仕方、道具の管理の仕方などいろいろ刺激があるんじゃないかととても楽しみにしています。自分が集中しやすい環境を整えるのもアーティストの仕事です。これからじっくりアトリエの準備をしたいと思います。

まず、この場所をスタートにドイツでの一歩を踏み出せることがとっても嬉しい今日この頃です。

2016-10-14 | Posted in 制作Comments Closed 

 

制作開始

IMG_0838
思いがけないことに、先日参加したグループ展を主催したギャラリストが、10月までに新作ができるなら10月末の展示に加えるよと連絡がありました。とはいえアトリエもないのに描けるわけもなく、かといって断るなんてもったいなことできないし、どうしようかと思っていたら「2ヶ月程度ならうちのアトリエの一角を使ったら良いよ」と広いアトリエを持っている友人からありがたい申し出。それ以来、だいたい毎日アトリエに通っています。家からは5キロちょっとで、ライン川を自転車で越えていく道のり、30分くらいの良い運動。

IMG_0844

友人のアトリエのある建物はかなり大きく、たくさんのアーティストがここを使っているので、中もなかなか良い雰囲気。同じ敷地内に木工の工房やライブハウスなどもあったりします。ドイツに来てから、スーパーか図書館くらいしか行く場所がなかったのに、一時的とはいえ自分の居場所があるということがこんなにありがたいことだとは思いませんでした。行く場所があるって素敵だなあと日々実感しながら自転車をこいでます。

IMG_0834
日本から送った画材も無事届き、足りないものはこちらで買い足して。木製パネルも購入し、下地を作るところから始めています。普段自分が使っている画材がドイツ語では何と言うのかが分からず、画材を揃えるのに何度も画材屋さんへ足を運びました。画材は食材と違って消費税が19%かかるので、本当に高い!ちょっと買い揃えても数万円が飛んでいく感じですが、必要なものは必要なので仕方ない。取り戻せるよう良い絵を描くしかないです。

IMG_0857

段取りを考えながら、膠を湯煎している時間が至福の時かも。思いがけず早い段階で制作に取り掛かることができることになり、友人も含めこういった巡り合わせ全てに感謝です。

2016-07-20 | Posted in blog, 制作Comments Closed 

 

1ヶ月

DSCF2796
引越して1ヶ月が経ちました。ケルンに着いてから、市役所での住民登録と外国人局での滞在許可証の申請が終わり、銀行口座を開設するなど一通り必要な手続きが完了しました。詳しいことは省きますが、私の場合パートナーがドイツ国籍を持っているので、3年の滞在許可が下りる見込みです。ただ許可証が届くのにあと2ヶ月程かかるとかで、今はそれが届くのを待っている状態。

すでにアトリエを探し始めていて、新しい人と知り合うたびにアトリエを探しているとアピールしてます。ケルン市には市が管理しているアトリエ物件があって、そこは市から補助が出ているので比較的整ったアトリエが割安で借りることができます。ただ希望者も多いのでまずはリストに登録して、運が良ければ連絡がくるということのようです。これはプロフェッショナルのアーティストでないと登録ができないのですが、幸い日本での活動と新しいカタログ、ホームページを見せたら問題ないということで、私も登録できました。知り合った人たちもメールでアトリエ情報を送ってきてくれるので、なんとか年内に条件に合うアトリエを見つけたいです。

様々な手続きの中でドイツではアーティストが職業としてあたりまえに認められているので、職業欄にアーティストとして堂々と書けることがとても嬉しいです。そしてプロであることを示すのに、カタログとホームページはとても役に立ちました。自分のこれまでの日本での活動と今の作品のクォリティーがきちんと認められること、これだけでも勇気が湧いてきます。こんなことで満足していてはいけないんですが、日本で職業を書くことがあるたびに複雑な思いだったので、この自己肯定感は言葉では表せないほどに大きいのです。

DSCF5060
6/2〜5にかけての4日間だけのグループ展も、ドイツでのスタートを切る良い機会になりました。ギャラリストとのやりとりや、プライスリスト、請求書などの書き方も含めて勉強することばかりです。ドイツ人は芸術に関しての新しい試みには寛容で、私の作品に対してもとても良い反応を率直に返してくれました。まだこちらで制作を始めていないので、実感が湧かない部分もあるのですが、もうすぐ画材が日本から届くので水彩画だけでも部屋で始めたいなと思ってます。

アトリエも滞在許可証もその他いくつかの手続きも、今はとにかく待つ状態。よく寝てよく歩いて、ちゃんと食事して。本を読んだり写真を撮ったり。自分をメンテナンスしているような感じです。なんと贅沢な時間。

2016-06-14 | Posted in blog, 制作Comments Closed 

 

水彩画について

worksに2016年4月に描いた水彩画の作品を追加しました(風景のシリーズ)。
http://tomoko-painting.com/?page_id=137

今回のはポストカードくらいの小さいサイズだったので、5日で30枚程度仕上げました。

水彩画は2009年から始めて、自分の中ではある程度完成させているつもりだったのに、この4月に数年ぶりに水彩画(しかも以前の風景のシリーズ)を描いてみて仕上がりの違いにびっくり。できていたと思っていたことが昔は全然できていなかったんだなあと、意気揚々と展示していた当時を思い‥。

私の水彩画は版画に近いやり方です。自分の油彩作品の画像をPhotoshopで輪郭線を残して色面を削除するように加工します。その画像を水彩画用紙にプリンターで印刷し、その上から水彩絵の具で彩色します。同じ構図で同じサイズが何枚も作れるのはプリンターのお陰です。版画の技術がないのでプリンターを使っていますが、刷った版に手彩色というイメージです。

油絵の作業をしているとなかなか水彩画の作業場所も取れず、取り組む気持ちも全然違うのでここ数年描いてなかったけど、色で遊んだり筆さばきを探ったり、こういう作業も大事だなと思った4月でした。新しいアトリエが見つかったら、水彩画のスペースを作りたいなあなどと思い描いてます。

2016-05-07 | Posted in blog, 制作Comments Closed 

 

次のステージへ

2月の個展、「ひいな遊美」展、そして3月はケルンでの「Die Farbe Rot」展と今年前半の予定が無事に終わりました。自分が目指していることとそのための手段や方法、そして素材・材料が無駄無く一本の糸のようにピンと張れば良いと思いますが、現実にはそうはいかず、糸は絡まったままです。個展の会期中、そのために何を捨て、何を残すのかを考えていましたが、まだまだ見えてきません。でもそれができれば確実に作品が次のステージに向かうことも分かっているので、しっかり悪あがきしていくつもりです。

IMG_1144

それでもドイツでのグループ展で「Tomokoの作品はとても評価が高かったよ」と、一緒に出品した作家さんから連絡があり、ほっとしています。

目の前にやらねばならないことが山積みなのですが、とにかく一つ一つクリアしていって、今ぶつかっている壁ではなくその次の壁にぶつかれるよう泥臭くがんばろうと、早くも今年の総括のようなこと考えているこのごろです。

2016-03-21 | Posted in blog, 制作Comments Closed 

 

“text”のページを追加しました

“text”のページを追加しました。
以前から自分の作品についてまとまった文章があればと思っていたのですが、今年4月の個展をベースに美術史研究者で、東京芸術大学美術学部教育研究助手の巖谷睦月さんにエッセイを書いていただきました。

初期の作品から現在に至る作品の変遷を明確で丁寧にまとめてくださっています。是非ご一読ください。

2015-10-09 | Posted in blog, 制作Comments Closed 

 

まだまだ布

DSCF2157

 

ちょうど4月の個展が終わった頃に、7月の始めが会期のサムホール展に声をかけられて、忙しさのあまり引き受けることにしました。何かノルマを自分に課さないと、仕事の忙しさに紛れて制作がおろそかになるのが目に見えていたので、何としても制作の時間を自分に取らせるために。

やっぱり為せば成るもので、5月から14枚を同時進行で進めながら、下の層が後少しで終わる。これに色の層を付けたら完成。自分でもよくこんなに同じことくり返すなあと思いながら、今の布のシリーズで何かやり切ったものはまだ見えてこない。もう一つ深い部分に辿り着きたいのにそれもまだ見えてこない。

結局はただひたすらに描くしかないんだけど。

2015-06-10 | Posted in 制作Comments Closed 

 

宝福寺

4月30日〜5月10日にかけて開催された井山宝福寺での展示が無事に終わりました。

DSCF1608

宝福寺での展示は旧作を展示したこともあり、今まで展示で実験してきたことの延長線の作業で、特に新しい発見があったとかそういうことは無いのですが、アーティストトークなどもさせていただき、多くの方に作品を見ていただく機会になりました。

私自身は絵画で空間を作るといったような大げさな考えは余り無く「作品が良ければ作品が自然と空間を作り出すだろう」という考え方で、宝福寺だから、お寺だから、日本建築だから、といった気負いもなくいつも通り。

DSCF1679

何が良かったか、といえば作品のすぐとなりが、障子を挟んでお庭につながっていること。会期中は天気も良く、障子を開けて外の景色がそのままつながって見え、それがとてつもない開放感を演出してくれて心地よい空間でした。

DSCF1690来場者のかたも絵を背にして庭をぼんやり見て。自分の作品がここにあることが、大きな空間の中で許されているようで、そのことになぜか幸福感を感じたひと時でした。絵画は素材の性質上、屋外に展示することはできませんが、今までになく屋外に近づいた展示になりました。贅沢な時間。

↓会場風景の写真はこちらにもアップしています。
http://tomoko-painting.com/?page_id=126

2015-05-11 | Posted in 制作Comments Closed 

 

会場風景 in LADS Gallery

DSCF0355

DSCF0378

無事に個展が始まりました。ギャラリーの空間にも助けられ、納得のいく展示ができました。4月9日までの短い会期ですが、よろしくお願いします。
LADS Gallery →http://www.ladsgallery.com

2015-04-02 | Posted in 制作Comments Closed